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華桜「どの様な方がお好きなのですか?」
琴南「格好良くて、優しい方です。」
普通だな。
まぁ、大和屋が若宮家のモンになりゃあいちいち戻らなくても済みそうだしな。
風魔を使って言伝されると困るし。
華桜「分かりました。後日、来ますので。
お仕事、中断させてしまいすみません。」
もう話す事なんざねぇからサッサと行け。じゃねぇと糞野郎が入れねぇだろ。
襖の奥で琴南が出て行くのを待っている主人。
琴南「はい、長居してしまいすみません。」
縁談で機嫌良くしたのか早々と立ち去る琴南。
「桜華さん、お待たせしました。胡桃[クルミ]です。」
脇に立っていたのは同じような髪紐をつけた3歳ぐらいの女の子。
華桜「ご主人、この子を引き取らせてもらえませんか?」
主人の顔が引きつった。
胡桃しか居ないのだろう。つまり、囲っていた男達は居ないのだ。
華桜「それと、勝手ながら琴南さんに縁談を…知り合いに居る“若宮家”の者を婿養子にと思いまして。」
どうする?胡桃をくれりゃあ、娘と店は安泰。断りゃあ殲滅してやる。テメェは死ぬがな…。
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