参拾七

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―スパンッ 華桜「オラ、「ゴフッ」ゲス野郎。とっとと吐きやがれ。」 稔麿は障子が開くと同時に主人を仰向けになるように蹴飛ばし、華桜は鳩尾に重いかかと落としをめり込ませた。 華桜「月夜の首に何しやがった!殺すぞ!早く吐け!糞野郎!」 数回蹴るが、一と土方に抑えられた華桜。 ギンッと睨むが、足元の主人は呻いていた。気絶するが次の蹴りで覚醒し、最後の一蹴りは浅かったからだろう。 月夜「め。…らめ。」 裾を引っ張っりながら言った。 華桜は上げていた足を下ろし、月夜の頭に手を乗せた。 近藤「どうしたん……孫!?」 突然入って来た近藤。月夜を撫でている華桜を見て叫んだ。 華桜「近藤さん、このゲス野郎を殺す許可をくれ。」 キラキラした目で月夜を見ていた近藤だが華桜の言葉を聞き、局長の目になる。 「桂様は……桝屋の…代…わり…に…ウチを……使いたい…と。…断ってい…る。」 長州から接触があった主人だが桜華の敵になりたくないとの一点張りで断っていた。 華桜「なぁ、歳。この刀の特別な力を見せてやるよ。」 シュッと紅椿を抜いた華桜。そして、主人の流した血溜まりに刀を付けた。 華桜「月夜、動くなよ。 “我、汝の真の姿を欲する”」
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