参拾七

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華桜「どうだ、綺麗だろ?」 日本刀離れした大きさの刀を主人に向ける華桜はそう言った。月夜は目を輝かせて椿紅姫を見ている。 近藤「…俺は何も見ていない。」 現実逃避した近藤は月夜を抱き上げた。 月夜「やぁ…。」 近藤にすら懐こうとしない月夜は華桜に助けを求めるように両手を伸ばした。 土方「妖刀だと…?」 稔麿「名を椿紅姫、敬称紅椿。 初代若宮家当主が使ったとされる刀で人を斬りすぎた為、妖刀へとなった。紅く輝く刀身は人の血を吸い更に紅くなる。」 秋鹿から教えてもらったであろう知識。 華桜は椿紅姫を主人に向けたまま言った。 華桜「月夜に首輪つけて鎖で動きを制限してたんだろ?」 「わ、私の“物”…当ゴホッ…然。」 ―ブワァッ
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