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華桜「ハッ、“物”ねぇ…………っざけんじゃねぇ!!」
殺気を出し、目の前でキレた華桜を驚いた目で髪を見る月夜。月夜だけではない、その場に居た全員が華桜の“白髪”に目が行く。
月夜を庇うように近藤は立っている。
華桜「キレたら戻っちまった。
俺はなぁ、物扱いされて生きてきたんだ。人間を物扱いする奴なんざ死んじまえ。」
殺気は収まらず、部屋から漏れている。
総司「華桜さん、月夜ちゃんが怖い思いしますから抑えて下さい。」
月夜以外は殺気を肌で感じて恐怖を抱く。月夜は幼い所為で殺気を怒りと感じているのだろう。
華桜「悪い。月夜、来い。」
殺気を抑え華桜は近藤の後ろに居る月夜を呼ぶ。呼ばれた月夜は躊躇いの素振りすら見せずに華桜に抱きつく。
土方「……さて。桂小太郎の話も聞けたんだ、どうやって処分するかだな。」
華桜の気が変わらないうちに話を進めようとする土方。稔麿と総司は主人を足蹴りにし、鉄之助は刀の事は受け流し1人冷静に主人の流した血を手拭いで拭く。近藤は主人を殺そうと刀に手をかけているが、一によって阻まれた。
一「局長、幼子の前で斬るのは…控えて下さい。」
そう言われ、近藤はハッとなり華桜に抱きつく月夜を見る。
一「…白の方が良いな。」
キレて白髪に戻ってしまった華桜を元気づけるように頭を撫でながら言う一。
華桜「俺もだ。怒りや恐怖で白くなるからな、気にしねぇよ。“戻れ、椿紅姫”
土方、月夜と昼寝すっから風魔が来たら起こしてくれ。
月夜、一緒に寝るぞ~。」
月夜「バイバイ。」
元に戻った椿紅姫を鞘に納めながら言った華桜。月夜は主人に手を振って別れを述べた。
土方「総司、稔麿!いい加減にしやがれ!取り敢えず大和屋に言って主人を借りる事を…鉄之助、言って来い。」
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