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―スッ
月夜「ん…イヤぁ。」
―ペチペチ、ペチペチペチ
月夜「怖い、来たぁ。」
隣で寝ている華桜の頬を叩いて起こそうとする月夜。
一「…怖い…。」
月夜に『怖い、来たぁ』と言われ若干ヘコむ一。華桜を盾にするようにし、起こそうとする月夜を見てすまなそうにその場に座って言った。
一「俺は起こすために来たのだが……止めておこう。
月夜と言ったな…、腹は空いてないか?」
突然の事に驚く月夜。極悪人が『腹は空いてないか?』と聞いてきたように思えるからだろう。
―グ~
腹の虫は素直だった。
華桜を見た瞬間『いい人』と感じた月夜は懐いたが、眉間にシワを寄せる土方と無表情の一は無条件で『怖い人』。
ニコニコと笑いながら裏がありそうな稔麿と総司も『怖い人』。
鉄之助に至っては見ていなかった(笑)
一「コレを…。」
脇に置いたお盆を華桜の近くに置く。2つお茶と山盛りの金平糖が皿に乗せられている。
一「……遠慮するな。他にもあるから好きなだけ食え。」
お茶を手に取り飲む一。
月夜はお盆と一を交互に見て迷っている。
一「大丈夫だ。」
おずおずと金平糖に手を伸ばす月夜。
―パクッ
一「…そうか、美味いか。」
食べるとすぐに幸せそうに笑った月夜を見て一も少し笑った。
「一…?」
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