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辻風「参る。」
その言葉を合図に平助は竹刀を振り下ろした。
平助「速いねぇ~。」
避けた辻風は平助の脇に移動し斬り込んだが、縦にされた竹刀で防がれた。
辻風「お前も壱琉様に怪我を治してもらったな。」
肯定の言葉。平助はニコッと笑い、距離をとる。
平助「桜華は優しいから自分が苦しむと分かっていても治すからね~ッ!」
斬り込んだ平助。辻風は休む事のなく振られている竹刀を受け流すか避けている。
平助「辻風君はどうなのかな?」
突きに変えて聞く平助。
辻風「我々は怪我をしない、その為に幼少の頃から厳しい訓練を受けている。」
避けていた辻風は突かれた竹刀を横に大きく弾くと平助の首もとに竹刀を当てた。
平助「負けちゃった…。」
辻風「…次。」
残念と言うより楽しい出来事が終わったような表現をする平助。
一「…頼もう。」
辻風に向かい合って立つ一。竹刀を刀のように持ち、抜刀の準備をしている。
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