参拾八

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辻風「参る。」 一に向かって正面から斬り込む辻風、一の抜刀術と勝負をするつもりなのだ。 一「ハッ。」 迎え撃つ一は目にも留まらぬ早さで竹刀を振るう。 ―バシッ 辻風「…楽しめそうだ。」 そう言った辻風の手からは竹刀が消え、床に転がっていた。 一「続けるか?」 辻風「当然だ。」 落ちた竹刀を拾って答えた辻風。桜華はため息を吐いて辻風に言った。 桜華「本気でやることを許可します。しかし、撃つ際には怪我をさせない程度に。」 近藤達も姿勢を正し、唾を飲む。辻風の本気が見れるのだ、風魔一族二番目に強い辻風の実力が。 一「来い。」 先ほどとは違い、竹刀を抜いた構えをする一。辻風も構えて呼吸を整え、斬り込んだ。
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