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総司「一さんが本気になりましたね✨それ程まで若宮家に行きたいんでしょうか?」
まだ寝ている月夜を見ながら聞く総司。その目は子供が好きな者の目…優しい目だ。
自分が若宮家に行きたいのは月夜と仲良くなりたい。若宮家への興味だった。
だが、一は若宮家の話に興味をあまり示さない。
桜華「きっと、月夜を守りたいからじゃないんですか?
本来ならこの子は置いていくべきですが、私にベッタリですし…。」
月夜は片時も桜華と離れようとしない。月夜にとって桜華は親で絶対なのだ。
総司「一さんがあんなに粘るなんて…ワクワクします。」
一は小競り合いになると相手の技量にもよるが、竹刀を弾くか押す。それだが今はせず、相手の隙を伺うように竹刀を交えたまま睨んでいる。
桜華「総司、辻風と風魔頭首の差は…総司差と剣を持ったばかりの少年と同じ。
辻風に勝てたとしても風魔頭首の足元にも及ばないんです。」
厳しい一言だが総司は落ちこまず、笑った。強さの目標が出来たからだ。
近藤、土方を守る上での強さの目標。
総司「一さんが仕掛けるようですよ?」
一は抜刀の構えをしている。辻風も向かい打つように竹刀を握る手に力を込める。
…辻風、9割ですか…。
笑って思う桜華。全力を出す許可と言えど辻風は竹刀を弾く事に専念するらしく、一への警戒は薄い。
一「行くぞ。」
辻風「来い。」
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