参拾九

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魁「…鈴?」 聴力に優れた監察の魁は微かに聞こえる鈴の音に気付いた。 山崎「桜華の鈴や。」 その瞬間、若宮家へ向かう者を責めていた者も静かになる。 ―リン 辻風を含む“華”9人が集まり、膝を着いて頭を下げる。 土方「いよいよご登場ってワケか?」 忍が出てきた事で確信を得た土方。 ―リン 月夜「母さま?」 一に抱かれた月夜は聞く。桜華は『母さま』と呼ぶらしい。 ―リン、リン 平助「俺も行きたかったな~。」 愚痴る平助。 総司「来ましたね。」 ―リン 桜華「皆さん、お待たせしました。」 ―リン 一歩、歩く度に装飾として付けられたら鈴が鳴る。 光の具合で虹色に輝く衣を身に纏い、金色に輝く白髪は紺の紐で左側に流すように結われている。 前髪で隠れている紫の瞳は髪が風でたなびく度に見える。 ―リン 誰もが言葉を失った。鉄之助や近藤でさえ、桜華の姿に見入った。
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