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階段を駆け降りながら、ナツはあの日のことを思い出していた。
呪いをかけた魔女。
理由もなく、何も言わずに向日葵畑の中であまりにも鮮やかに呪いをかけていった。
果たして、本当に理由なんてなかったのだろうか。
あの魔女がナツと葵に向けた眼差しは──ひどく優しかったような気がする。 そして、何かを言いたそうにしていた。
今更だがこうして思い出せたのにも意味があるのではないか、とナツは感じている。
実に大きな一歩だ。
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