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「いーじーわーるー!」
頬に空気を入れて、俺は
目の前で笑う薮君を睨んだ。
「んなに怒んなよ」
馬鹿にした様に俺の頭を
撫でる薮君に余計に
イラついた。
「子供だと思って
馬鹿にしないでよ!」
「俺に比べたら
子供だろー?」
そうだけど…
好きな人に子供扱いなんて
してほしくないよ…
「薮君だけだよ!?
いつまでも俺の事
子供扱いするの!」
「だって俺、子供な龍が
好きだから」
「またそうやっ…て…
…え?」
突然、真顔になった薮君。
楽屋が静かになった。
「何…それ…また馬鹿に…」
「真面目だよ」
薮君の、俺の頭にあった
大きな手が
俺の唇を触った。
「子供な龍を俺が大人に
させたい…」
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