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「いつもそうだよね」
雄也の、いつもよりも
低い声に体が震え出した。
「俺が本気で好きなら
適当に言い訳して、
誤魔化さないでよ」
「ちがっ…」
「何が違うって言うの?
涼介と夜に
会ってたくせに…」
確かに雄也に見られた夜は
たまたま涼介と居た。
だけどそれは本当に
たまたまで…
「俺からの誘い断った夜は
涼介との
時間に使ってたの?」
「雄也っ…」
流石に辛くなって来て、
涙が出そうになった時。
「毎晩なんて会ってないよ。
俺だって他に好きな奴が
居るしね」
背後からの声に、俺は
勢いよく振り返った。
「涼介……」
俺が涼介を呼ぶと、雄也が
表情を歪めた。
なんでここに涼介が…?
「雄也君は、何か
勘違いしてるよ。
大貴と2人で会ったのは
この間が最初で最後だし」
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