第二章*幕末を生きた男達

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「近藤さーん!沖田です。例の女の子連れてきましたよ~?」 暫くすると「…入れ」と言う声が聴こえた。 「…誰も土方さんには言ってませんけど………まっ…よし♪…じゃあ和月さん、入りましょうか!」 そう言って沖田は恋歌に微笑みかけた。 …んーと…一瞬沖田さんが黒く見えたのは気のせいかな?? …うん!気のせいだ!!王子みたいな人が黒くなるなんてありえないしね!? …まぁそれはともかく…… 私は沖田さんを見た後俯いた。 「…和月さん?」 「…すいません‥ちょっと…怖くて‥」 手が…震える。 カタカタ…って… (‥‥‥) 私はギュっと手を握りしめた。 何度も大丈夫と呟いて… ‥なでなで 「…っ!?」 いきなり髪を撫でる感覚、私はびっくりして飛び退く いつのまにか沖田さんが私の頭を撫でていた。 (…びっくりした) …だが一番ビックリしていたのは頭を撫でていた張本人だった。 (わ…私なにしてんですかっ!?) 沖田はカァーとなって直ぐさま手を退ける。 「す…すいません;;なんかて‥手が勝手に//」 そんな沖田を見て恋歌は少し笑ってしまう。 だってなんか可愛い// 「…沖田さん、励ましてくれてありがとうございます♪」 そう言うと私は心を入れ替えて真剣な顔付きになる。 「失礼します」 凛とした声をこの屋敷といっても過言ではない和風の家に響かせた。
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