第二章*幕末を生きた男達

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サワサワ...サワサワ... 風で…葉が揺れる音がした。 (何の..音..?) 心地よい風と暑過ぎない日差しと、風に揺れる葉の音に私は安心する。 フッと重い瞳を開けた。 飛び込んできたのは緑色の葉、その奥には透き通るような青い空… (綺麗…雲一つない…) 神秘的なほど、私の目には綺麗に映る。 考えて見れば、最近空を見た記憶がない。 携帯をいじくってたり、TV見てたりしてたからかな…? 綺麗な空から…私はしばらくの間、目を逸らせなかった─ (……もうそろそろ起きなきゃ) 私は少し名残惜しげに空から視線を外す もうちょっと見てたかったのが本音だけど… (…私、どうしてこんな所で…?) ムクリと起き上がりながら考えて見る。 土に置いた手が少し痛い。 頭の中で、今までの経路を辿ってみた そして思い出す。 「…私…車に跳ねられたんだ」 …なら状況はますますおかしい。何でこんな所に私はいるの…? なんだか怖くなって少し辺りを見回してみた。 どこをどう見たって病院には見えないしなぁ… それを象徴するかの様に見渡す限り木が沢山立っているし、しかも人がいる気配が全く無いというあり得ない状態… (…ていうか車に轢かれたのに私なんで無傷?) 1つ疑問が出てこれば次々疑問が出てくる。 それと同時に嫌な事を考えてしまう。 ここが天国だから傷がないのかなぁ…とか… 実はもう死んでて車の運転手が遺体を破棄しようとして森に埋めたから成仏出来ずに幽霊になってるのかなぁ…とか…
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