0人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
天使の提案
「なんかやり残した事ある?」
いきなりそう言われたものですから、私は混乱して何も言えなくなりました。
天使さんはにこやかな笑顔で私の答えを待ってます。
私は半分やけくそになって言いました。
死ぬのではなく、生きたいと。
すると天使さんは煙草の煙を吐き出しました。
「無理。」
即答でした。
私がしょぼんとすれば天使さんはまた言いました。
「無理というかできないんだよ。そういう関係はあんたらが言う“カミサマ”にやってもらわないとなぁ。」
困ったようにくしゃりと天使さんは笑います。
少し私は不機嫌になりました。
「では、どうして私の隣にいるんですか。」
天使さんは言いました。
ムカつくほどの素晴らしい笑顔で。
「あんたを成仏させに来た。」
最初のコメントを投稿しよう!