天使の提案

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天使の提案

「なんかやり残した事ある?」 いきなりそう言われたものですから、私は混乱して何も言えなくなりました。 天使さんはにこやかな笑顔で私の答えを待ってます。 私は半分やけくそになって言いました。 死ぬのではなく、生きたいと。 すると天使さんは煙草の煙を吐き出しました。 「無理。」 即答でした。 私がしょぼんとすれば天使さんはまた言いました。 「無理というかできないんだよ。そういう関係はあんたらが言う“カミサマ”にやってもらわないとなぁ。」 困ったようにくしゃりと天使さんは笑います。 少し私は不機嫌になりました。 「では、どうして私の隣にいるんですか。」 天使さんは言いました。 ムカつくほどの素晴らしい笑顔で。 「あんたを成仏させに来た。」
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