動詞のジャンクション 22

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「松屋にしようぜ」 「ん」 「なんか、米食いたい」 「ん」 キスの合間にそんな会話をしながら、ずるずると着替える。 デニムを履いた弾みで、かちんと歯が当たる。 くふふ、と喉の奥で含み笑いする若林が可愛くて、着替える手が止まる。 ああ、 さっきもこうだった。 帰ろうとして、着替えている途中にちょっかいかけられて(かけて?)。 いったん認めると、こうもタガが外れるもんかね。 今はただ、若林が可愛くて。 見ていたくて、見ていると触りたくなって。 (藤原さんのお陰ですな) 互いに悶々としながらも、友人関係を続けていく以外の選択肢を思いつきもしなかった。 そんな二人がこうなるなんて、誰が思っただろう。 俺達の今があるのは、あの人が居たからで。 それは素直に感謝していた。
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