序章:扉

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目の前に突然、何処からともなく扉が現れたとしたら…人はどう思うのでしょうか。 驚きつつも、好奇心に取りつかれでもするのでしょうかね? けれども、軽い気持ちで扉を開けてはいけませんよ。 その扉は救いの神であり、地獄からの使者でもあるのですから。 それは、人間が触れることの許されない時間の流れに、触れることを可能とする『時間屋』への扉なのですから。 「対価と引き換えに、アナタの欲しい時間を与えましょう」 ほら、聞こえるでしょう? 『時間屋』の囁く声が…。 甘い誘惑に酔わされて、ほら1人、扉の奥に姿を消した。 あの扉が再びここに開くといいのですが…。 暗い、寒い、苦しい…。 そんなように心が痛むとき、アナタの目の前に扉が現れたら、どうしますか…?
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