No.4 深淵と悲劇

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「えーっと……どの人に聞いてみようかな?」 ティナが首を傾げる 「あの人なんかどうだ?」 ライトが小さく指差したのは、噴水の前に立っている体格のいい男性だ 噴水を眺めながら何かを考えているように見える ティナはその男性の背中を見ながらぼそっとつぶやいた 「ちょっと恐いかも…」 「ん?」 ライトが聞き返すと、ティナはライトの方を見て慌てた様子で言った 「な、なんでもないよ!い、いこっ!」 「あ……」 振り返ろうとしたティナに影がかかる ティナはピタリと動きを止めた そして怯えるような表情でゆっくりと振り返る 「ん?小僧、お前カイのとこのか?」 「ひぃっ!………って……え?」
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