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少女の家に着くと、少年はウキウキして扉を開けた
「ただい………ま……?」
"遅い!どこ行ってたの?"
膨れっ面で少女がそう言ってくれるだろうと思っていた
が、今、少年は目の前に信じられない光景を目にしている
衝撃が走り、少年の頭が混乱する
少年は必死に凍りつこうとする頭を動かした
あそこに倒れてるのって…
どうなってるの?
何!?
なんで!?
どうして……?
少年の視線の先には、少女の父と母
ふたりが折り重なるように倒れていて、その周りには紅い液体
なんで……?
なんで……!?
そのとき、少年はそこに少女がいないことに気づく
少年は恐怖で言うことを聞かない足を無理矢理動かし、2階をめざした
少年には、目の前にあった出来事が現実感のない妄想に思えた
嘘であって欲しいという、淡い期待があった
やがて少年は2階につく
すると、ある部屋の扉が開いているのが見えた
それは少女の部屋
もう少年には何も考えられなかった
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