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さらに自分でも驚くことに、他人に弱いところを見せてしまったのだ。
リリーとは初めて今日会ったのに弱音を吐いてしまった。
何故だかわからないがリリーには自分を演じなくても全て受け止めてくれるとさえ思ったからだ。
今日いきなり知らない場所に来て不安で怖かったが、出会えたのがリリーでよかったと思える。
「今日は大変な一日だったな。未だにまだ自分が未来に来たって信じられないよ」
俺は一度満天の星空を見上げる。その時ちょうど流れ星が見えた。
「でも空は同じでよかった……。
昔も今もこの空だけは変わってないんだな」
同じ空を見れることだけが自分には安心感を与える。
例え過去から未来に来たとしても空だけは自分を変わらず見てくれていると思えた。
しばらく空を見上げて、今日の出来事を振り返って、自分の置かれている状況を再認識した。
「俺が呼び出された理由はわからないが、犯人を突き止めてやる……」
そう夜空に決心をして、俺は部屋に戻っていく。
俺が決心をして夜空に背を向けると流れ星が俺の背中を後押しするかのように流れた。
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