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空中に浮かんだ一つの弾は、拳銃から飛び出し100メートル先の的に吸い込まれていく。それだけだったら、CGなど使えば何とかなるだろう。
そして、的になら、集中すれば誰でも打ち込む事が出来るはず。
しかし、ただの的ではない。
人だ。
人間が的になり,人間が銃で撃たれる。虐殺映画などで見られるが、それはゾンビとしか言いようがなく、撃たれても何度でも立ち上がる。まるで、ゲームがリアルに現れた、という表現が正しいだろう。
血まみれになっても立ち向かう、いままで何回死んできたのだろう、酷い有様の男性はついに死期を迎え、死んでいった。
「……むごっ……」
画面を見終わった後は、後味が悪く、見てはいけないようなモノを見てしまったと、後悔さえ滲み出てくる。
「でも、簡単には死なないんだ。それはそれでいいかも」
これなら何回でも救える。
アイツの事を救えるかもしれねぇ。
すぐさま応募広告のページを開き、書き込みを終える。
―――応募ありがとうございました。
その画面の文字だけでもおぞましい。
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