[起]承転結

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2FにあるBARスペースで、白ワインを頼んで知り合いのスタッフさんと二言、三言話をしていた気がする。 そんな時。 「ねー、わたしもまぜてちょ。」 すごくフランクに声をかけてきたのが、杏だった。 パーマで作った大きなウェーブを指先でくるくる遊びながら、流行りのマリンルックを大人っぽく着こなした杏。 クロエの香水が、鼻をくすぐった。 歳が私と同じという事が判明して、そんなちっぽけな偶然だけで、短時間で急速に仲良くなって。 二時間前は他人だったのに、今は、まるで10年来の親友のよう。 杏はイヤミなく、するりと懐に滑り込むような子で、もう隣にいるのが当たり前のような錯覚。 [お酒がある暗闇]には魔法が漂っている。 どんだけ呑んだか解らない夜中の2時。 気がついたら… 杏に、何故か夢を語っていた。 .
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