[起]承転結

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耳を横切って、脳を通過して、また耳から出ていくのは、大好きな歌モノのハウス。 この曲好きだなぁ…踊りに行こうかな…なんて、喋るのも疲れたし、なんて、1秒くらい考えてたら。 「ねえ、ちょっと来て。」 急に杏が私の手を掴むと、カウンターを離れて向かった先は、出口で。 現実避難場所[ノラ]から、容易く私を外に連れ出した。 急で狭い階段を昇りながら、まだ頭はお酒と疲労でフワフワしていて、杏に何で手を引かれてるかなんて、別に問題じゃなかった。 その日の夜空は藍色で、とっても綺麗で…大きな星がそこにあって、 惚れぼれして見ていたら、その星が動くから、ビックリしてたらただ飛んでいたヘリコプターで。 ちょっと滑稽でヘラヘラしてた間に、杏は誰かに電話をかけていたんだ。 .
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