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本編
君は人里離れた村で静かに暮らす影の精霊。
今日は、君の記念すべき15回目の誕生日だ。
影の精霊界では15歳になると、大人の仲間入りを果たすための儀式を受けなければならない。
その儀式とは、物体に影が生じている、日が昇って沈むまでの間に「影潜み」を10回成功させること。
「影潜み」とは、影の精霊が得意とする、生き物の影と同化する能力である。
日が昇る少し前、数十人の仲間たちに見送られ、君は影の精霊の長と共に人や動物の暮らす場所まで来た。
「これより成人の儀式を始める。影潜みの対象となるのは、昆虫などのあまりにも小さな生き物、空や水中で暮らす以外の生き物だ。日が沈んで影が消えてしまう前に、影潜みを10回成功させなければ失敗となる。一旦影に潜むと、次の影に出くわさない限り、影潜みを解除できない決まりだ。くれぐれも気をつけよ。では幸運を祈っておるぞ」
長はそれだけ伝えると、静かに君を見送る。
朝日が、周りの木々に影を作り始めた。
振り返ると、長の姿はすでに消えていた。
君は覚悟を決めて歩を進め、3つに枝分かれした道の前までくる。
ここからでは、人や動物が通る姿は確認できない。
持ち時間は720分、潜み回数は0だ。
時間が経過する毎に、持ち時間からその分マイナスすること。
420、120、0分以下になったら、直前のページをメモして、100ページへ進む。
潜み回数が10回に達したら、直ちに 進む。
右の道を行く
15ページへ
真ん中の道を行く
24ページへ
左の道を行く
8ページへ
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