124人が本棚に入れています
本棚に追加
なぜ彼の演奏よりも、チューニングに惹かれたかというと、ユリちゃんは理工系に秀でた人に憧れてしまう傾向の完全文科系頭の持ち主でした。
なにしろ、家にある電気スタンドの大きいソケットに、まったく合わない小さな電球をポイッと投げ込んで、あやうく火事にしかけたことがあるほど電気が苦手なのでした。
だから、電気とか機械とか、いじってる人がカッコよく見えてしまいます。
ともかく彼のバンドの演奏が終ると、ユリちゃんのクラスメートがネゴシエートしてくれて、彼と話をすることが出来ました。
彼は同じ年でケイ君と言いました。
最初のコメントを投稿しよう!