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「お父さん…。だから夏樹とのこと、否定したんだね。」
2人の間に重たい空気が流れる───。
「…あぁ、うん。応援してやりたいんだけどなぁ。ソラは、未来にとっての夏樹くらい…いゃ、それ以上に好きだったよ。治るって…絶対この幸せが一生続くって思ってた。けど……くっっ。ぅぅう………。こんな思いを娘にはしてほしくなかったんだ!」
あ…。
なんか言わなきゃ……
「お父…さん。」
初めて見た、お父さんの涙だった。
それほど、空良さんを…母を愛していた。忘れられないほど、いとおしかったのだろう。
「…っ。決めた!」
「…?」(声にならない驚き。)
「私、お父さんみたいになる。だから、この恋を諦めない!お父さんみたく、夏樹の病気が治るのを信じる!だって医療は今現在、進化しつづけてるんでしょ?だったら、この世界の何処かに、治る方法があるって信じるよ。」
「その結果、将来、未来が傷ついても…か?」
え?どうゆう事だろう。
「…ぅん!!」
―だったら、1つだけ約束してくれ。
たとえ、自分が望む将来…結果が訪れなくても、いくら泣いたって、いくら落ち込んでもいい。ただ、運命に逆らって死のうとするなよ…。―
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