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「ここは・・・」
目を覚ましたアントニオの目に最初に飛び込んできたのは白い天井だった。
そのまま頭だけを動かしてあたりを見渡す。アントニオが眠るベッドのすぐ横には少し大きめの窓があり白いカーテンがついている。窓が開いているのか、時折柔らかなそよ風がカーテンを揺らし光が入ってくる。
その心地のよい空間にアントニオはすぐにここは自分が先ほどまでいた戦場とは違う場所であることを理解した。と同時にその心地のよさに再び眠気がこみ上げ、また眠りに落ちようとした。
「気がつきましたね」
不意にどこからか声がした。その声はこの場にとてもよく似合うなんとも優しげな声だった。
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