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正体のわからない不安は
隠しようもなく
私の心を支配し始めた。
あの日の電話以来、
颯ちゃんからは
まだ連絡がないし、
自分からも
連絡できなかった。
今、連絡すれば、
とても大切な何かが
壊れてしまいそうな、
そんな気がした。
日に日に落ち込んでいく
自分に自覚していた。
友人の亜由美に
「久しぶりに会おう」と
誘われたのは、
颯ちゃんとの電話から
ちょうど1週間たった頃だった。
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