大好きなあみちゃん

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ー変わり果てたペットの姿を見つめて、にっこりと微笑む少女。 その瞳に狂気や怒りと言ったものはなく、本当に無邪気な幼さだけが写っていた。 ー愛しそうに小さなペットを見つめる少女。 ーあみちゃん、本当に可愛い。 ー本当に私になついてくれてる。 ー私が遊んであげるとすごい嬉しそうにするから、 ー私は次はどんな遊びをしようって、一生懸命考えるの。 ーどうしたらあみちゃんがもっと喜んでくれるかなって。 ー私はあみちゃんが大好きだから、ずっと側にいる。 ー何があっても離さない。 「ご飯よー」 部屋の奥から聞こえてくる母親の声。 「はーい」 それに可愛らしく答えた少女は、握っていたペットを鳥籠に戻すと、無邪気な笑顔を向けた。 そして、明るくこう語りかけたのだ。 「すぐに、戻ってくるからね…」 ー体をズタズタに切り裂かれ、 煙草の火で焼かれ、 針で刺され、 内臓を引きずり出されている悲惨な姿のペット。 彼女、亜美は、紛れもなく 幼い少女、真琴のペットなのだ。 ーendー
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