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やっと、家についたー。
こんなに走ったのは久々やで。
「マルー、タオル大量に持ってこい」
「かしこまりっ」
「大倉はお湯沸かして」
「はぁい」
黒と灰色の子猫を降ろして走ってった。
「ん?」
黒と灰色の子猫が俺を見上げとる。なんや?
・・・あ、こいつか。
「心配せんでも大丈夫やで?すぐ元気になるわ」
「持ってきましたー!」
「おー・・・どんだけやねん!?大量すぎるやろ!」
「ありとあらゆる所から引っ張り出してきました!」
「・・・まあ、ええわ」
マルに呆れつつ1番フカフカなタオルに白い子猫を寝かせる。
・・・かなり冷えこんどるな。
「とりあえずタオルで包んで・・・」
「あきません!待ちなさーい!」
「・・・何してんねん」
「後の二匹も拭こうとしたら逃げるんですよー」
「やからってドタバタせんでええやろ・・・」
黒と灰色はソファーの後ろからこっちの様子を伺っとる。
相当人間が嫌いなんか、ただの人見知りなんか?
「ほら、拭いたるからこっち来ー」
トコトコ
「おわ、横山くんには来るんやね」
「ちょっとは信頼してくれとるんか?」
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