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「はい、どうぞー」
大倉が灰色の子猫にミルクの入った皿を近づけたら勢いよく飲みだした。
「そんなにお腹空いてたん?」
大倉とマルに二匹を任して俺は白いのを看病。
さっきよりはマシになったけどまだ冷たいままや。
早くあったまって欲しくてそっと撫でる。
「早よ元気になれよ」
「え?まだいんの?」
「よー飲みますね」
「どんだけ空いてたん?」
二人の会話をBGMにふと気付く。
ヒナはどこいった?
一緒に帰って来たはずのヒナがおらへん。
「なぁ、ヒナは?」
「え?おらんの?」
「そういえばいませんね」
「部屋か?」
「多分そやろうね」
「なんもせんのに・・・」
しゃーない、あいつの動物嫌いは筋かね入りや。
飯になったら降りてくるやろ。
モゾッ
「あ?気がついたか?」
ピクッ×2
俺の声に気づいてご飯に夢中やった黒と灰色が白いのに近寄ってきた。
『にゃー』ペロッ
『んにー』ペロペロ
二匹が擦り寄ると白いのがそっと目を開けた。
こいつの目、青やったんか。
『にぁー』
「よかったな、もう大丈夫やで」
「その子猫のミルクも持ってくるな」
「よかったですねー」
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