私立桂三高校2-A

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(目覚ましがブッ壊れてたのを忘れてた……完全に寝過ごしたぞこれ) 『着信3件』 (由美か? ……翼か、珍しいな) 『新着メール1件』 『学校には来るな』 (あん? 嫌がらせか?) 少年は寝ぼけ眼。そして今現在10時前。ダルそうにスウェットを脱ぎ制服を着た。 (飯は……っと) 思い切り噛み付いた。 「ギャーーーーー!?!?」 朝から情けない声が狭い家に響く。 飼い猫に顔面を引っ掻かれたのだ。 「おぉ……お前だったか……」 寝ぼけて猫に噛み付いていた事を理解する。 (ったく、朝っぱらから情けねぇ声を出しちまった……) お詫びとでも言うかのごとく、猫に餌を与え、トーストを牛乳で口にねじ込み飲み込むと、勢い良くドアを開けた。 「んー!! 気持っちい朝だ!!」 そして少年は学校へと向かった。
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