私立桂三高校2-A

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…………………………………… ガヤガヤとした喧騒の中、少年少女は談笑をする。 「アイツどうしたんだろうな」 のっそりとした雰囲気の長身の少年、藤田俊正(フジタ トシマサ)が言った。 「寝坊だべ!? 雪也って1人暮らしだろ?」 若干テンションが高いこの少年、黒崎翼(クロサキ ツバサ)の特徴は茶髪。私立なので校則が厳しく染髪は禁止されているのだが、教師には始終地毛だと言い張り続けている。ちなみに本当に地毛なのかは皆あまり気にしていないので本人しか知らない。 「アタシ、電話修理出してるからー。翼携帯貸して、アイツ起こすから」 「りょーかい。アイツ出たら代わるわ」 どちらかと言うと私立より公立、黒髪より傷んだ金髪がお似合いの様なギャルの、飯森由美(イイモリ ユミ)は、雪也とは小学生来の腐れ縁らしい。 「…………」 「っておいなんか喋れよ!!」 翼が1人の少女に突っ掛かる。いつもつるむメンバーなのだが、口数が少なく銀縁の眼鏡とそのクールさが特徴の塚本優子(ツカモト ユウコ)である。小説を読むのに夢中で話を聞いている様子はなかった。翼は優子のことをツンデレからデレを引いてツンを掛けた女だと、たまに呼んでいる。 「まぁまぁ……落ち着いてよ」「落ち着いて」 大人しそうな少年二宮和馬(ニノミヤ カズマ)と、同じく大人しそうな……いや、実際大人しい天草ヒカリ(アマクサ ヒカリ)が翼に言った。 ちなみに翼は和馬のことを日本の腑抜け馬。ヒカリのことは清楚なヒカリンとたまに呼んでいる。 翼はあだ名をつけるのが好きで特に意味はない。 以上6人+雪也が、いつもつるんでいるメンバーである。
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