魔術師として

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   バアァン‼‼ 屋上への扉が勢いよく開け放たれる。 ハァハァ…ハァ 二人は息を切らしながらも1番高い所まで登った。 「ふぅ…」 莢華は一際大きなため息をつくと、 「あんたねぇ‼ こんなとこで昨日の話したらどうなると思ってんのよ‼⁉」 これだけ一息に叫んだ。 (いや、あんたの声デカすぎて他の人に聞こえるんじゃ…) 流河は内心でツッコミをいれてみる。 と言っても莢華が怖くて口に出せない訳ではない。 何故ならまだ息切れしていて喋れない状態だからだ。 (…つか、こいつ息整えんの早過ぎだろ…) まだブツブツ何事か呟いている莢華を横目でみてため息一つ。 そこへ… 「それを言うために此処に連れて来たんじゃねぇだろうが」 聞き覚えのない声が飛んできたので、そちらに二人同時に振り向くと一人の同年代くらいの少年が立っていた。
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