終業式

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紗耶美が家に来てから 十日がたった 終業式の日だ。 あれから何事もなく 平穏な暮らしが続き遂に夏休みだ✋ そんなにしょっちゅうケンカばっかでもたまったもんじゃない🌀 というか今月は異常なまでにケンカが連発したのでもう十分だとトッキーは思った。 「暇じゃね?」 「暇じゃねー」 隣にいた心志の質問にあっさり過ぎる答えを返す時夜。 「良いわなオメェは。牧野みてぇな可愛いのとやれたんだからよ」 「やってねーよ……まだ。笑 つうかアイツ意外に人気あんだな」 「知らなかったのか」 「おぉ,俺とアイツが遊んだってことがクラスでちょっと話題になってよ…そしたらクラスの男共がけっこうな勢いで俺にガンとばしてくるから人気あんだなぁって」 「牧野良いじゃねぇか。お前はどう思ってんだ?」 「ぶっちゃけ…良い女。明るくて楽しいからよ」 「確かに。お前みてーな暗いのはあの位が丁度良いわ」 「ま,まぁな」 「紗耶美ぃ~,夏休み勝負だぞー🎵」 「ケンカ?」「ちげーよ,トッキーだよトッキー」 「あぁ…うん❤💦」 「今度はくすぐられるんじゃなくっていれてもらってこいよ」 「ボケ💦アタシはそんな軽い女じゃねぇ!」 照れながら紗耶美は反論する。 「くすぐってほしいんならアタシがやってやるよ🎵笑っ」 「ざけんな???ー高ノっポ」 そのセリフの後 鳴海の10本の指が火を吹いたのは言うまでもない… 終業式は無事終了した 途中三年生が校長に向かって 「夏休み伸ばせハゲ」と野次を飛ばしたり 二年生が一年生と口論になったりと多少はよからぬことがあったがこんなのは桜高では無難なほうなのだ。 終業式が終わった後 体育館から教室への帰り道を心志とあるく時夜。 「今日はお前ん家に 中学の頃のツレとみんで 泊まるからな」 なんて他愛のない会話を していると 向こうのほうから 二人の人影が近づいてくる……… 一人は時夜と心志の中間くらいの背丈。 もうひとりは時夜を軽く上回る…180㌢くらいの男だ。 「お前らが漆と滝川だな」
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