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「仕方がありませんね、ミラノに怒られるのは嫌ですから」
フィオは両手を未夜から放す。この時、フィオに未練がましくこちらを見られていたが気づかないふりをしておいた。
「未夜君とミラノは向かい側のソファーに座ってください」
テーブルを挟んだ向こうのソファーに座るように言われて、未夜は立ち上がった。そして、先に立ち上がった葉月から離れた端に腰を下ろす。
葉月に「もっと近くに座ってもいいんですよ」と、小声で言われたが無視をした。近くに座っていたら、フィオと同じことをされそうな気がしたからだ。
「未夜君、いきなり校長室に呼び出してしまって申し訳ありません。私がミラノにきみをつれてくるように頼んだんです」
葉月が未夜に用があったのは、つれてくるように頼まれたからか。
だが、なぜフィオが未夜に用があるのだろう。考えても分からなかった。
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