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「未夜君は、もう昼食を食べましたか?」
「まだです」
「それでは、かわりと言ってはなんですけど、ケーキをどうぞ。紅茶もありますから」
ショートケーキが乗っている皿を未夜の前に出す。フォークは皿の上においてあった。
フィオが慣れた手つきで、三つのティーカップに紅茶をそそいでいく。
甘いにおいに負けて、未夜がフォークを握った。一口で食べれる大きさに切り口に運んだ瞬間、
「!?」
口の中に上品な甘さが広がった。生地はやわらかく、生クリームはなめらかである。甘い物好きにはたまらないおいしさである。
「どうやら、うぐ。気に入っていただけたようですね。う~ん、おいしい。これは、ハーブがつくってくれたものなんですよ」
フィオは喋りながら、ケーキを食べていた。
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