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昨日のことを考えると、未夜はため息をつきたくなった。
まずは夕方に幽霊を見にいったが、姿を現さなかった。今日はスパナたちが寝静まるのを待ってから、部屋を抜け出して塔にいこうと思っている。
次にシュンランのことだ。彼女は最初の時より、未夜と接する態度が冷たくなった。話しかけてもつんけんしていて、相手をするのに苦労した。シュンランが冷たくなった理由は分からないが、学園祭が終わる期間までに少しでも打ち解けた仲になりたい。
がんばるぞと心の中で呟き、ぎゅっと拳を握り締めた。
曇り空の今日は学園祭、三日目。またもや、カルミルの妨害で客を横取りされてしまった。やり方は昨日と同様で広間にきて客を勧誘し、つれていってしまったのだ。
テーブルは生徒も合わせても、人がまばらで手の指で数えられるほどしかいない。昼になる前だが、この状況はあまりよくないだろう。
ネコ耳をロネに返した未夜は礼、ベル、プリムラに非難されたが聞く耳を持たなかった。今はロネがネコ耳をつけている。
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