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『何をしているのですか!?』
光の精霊の声が響く。
――えっ!!
シュンの体は宙を舞っていた。
「がはっ……。」
地面に背中を強打しそのまま地面に大の字になる。
何が起こったのかわからなかった。
しかし、少しすると左の脇腹に激痛が走った。
「っうぅ……。」
立とうとしても力が入らない。
暴走獣の方を見るとそこに奴はいなかった。奴はシュンの頭上で爪を振りかざしていた。
「くっ……。」
激痛が走る体をなんとか捻って攻撃を避ける。
ガッ……
シュンの横で爪が地面を削りとる音がした。
しかし暴走獣の追撃は止まらない。
すぐに暴走獣は爪を振り上げシュンに襲いかかる。
「……こんな所で……死んでたまるか!」
降ってくる爪に対して左手に持っている盾を突き出す。
ガキッ……
盾と爪がぶつかり合い激しく火花を散らす。
「畜生!!」
攻撃を防いだもののまだ防戦一方だった。
体はボロボロだった。もう一撃喰らえば次は危ないかも知れない。
「少年を守れぇー!」
突如聞こえた声に耳を傾ける。
「大事な時代の旅人を保護するのじゃ!」
体が動かないため首だけ動かしその人達を確認する。
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