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「…うん」
「次の次の日曜日って言うと、今日が金曜日だから、前日の土曜日は買いに行く日として見て、土・日・月・火・水・木・金、の7日間以内に7万円稼がないといけないわけね、手持ちはあるの?」
「こ、この間、iPod買っちゃって…」
「ないのね?」
「…うん」
再び俯いてしまった絢子に、誠はどうしたものかと首を捻る。
「7日間で7万円ねぇ。求人誌じゃそんなのないでしょ?」
「き、キャバ嬢とか?」
「駄目に決まってるでしょ」
「だよねぇ…」
二人でため息をつく。
すると、思いついたように誠が顔をあげた。
「そうよ!あそこに行ってみなさいよ!」
「あそこ…?」
「あそこなら、アルバイトの斡旋もやってくれるから、きっと良いバイトが見つかるわっ!」
「だから、誠君。あそこってどこ?」
首を傾げて絢子が聞けば、誠は妖艶に笑った。
「ふふふ、『補佐部』よ」
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