2日目

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  「セ・ク・ハ・ラです!!」 「あー…、世知辛い世の中…」  誠一はグチグチと愚痴を零しながら、デスクに向かう。  その背をしっかりと監視しながら、絢子も書類の仕分け作業に入った。 「ねぇ、絢子ちゃ~ん、息抜きしよ~よ、息抜き~」 「その机に乗ってる山を片付けない限り休憩はなしと、美月さんに言われてるので」  こんなやり取りが、朝からずっと続いてる。  誠一は書類を一枚仕上げるたびに「息抜き」だの「休憩」だのと、うるさい。 「だって~、せめて10分でも休憩したほうが効率上がるよ~」 「…仕方ないですねぇ…」  きっと美月が入れば「甘い!」と怒られそうだが、こうもうるさくては絢子も仕事にならない。 (お茶飲まして、さっさと続きして貰おう…)  そう思い、絢子は立ち上がる。 「わかりました、お茶でも淹れてきますよ。何が良いですか?」 「んっ、コーヒーのブラックで」 「それじゃあ、行ってきますけど、逃げ出さないで下さいね?」  
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