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知らず知らずにお互い色んな所を触ってしまっているが、どちらもムキになっているので気にならない。
……今はお互いの頬を引っ張りあっているが。
「はいはい二人とも、仲良しなのは分かったから静かになさい」
と、そのくらい日常茶飯事なのか、師匠はとても微笑ましげに見守っている。
「何処を見てんですか!」「こんな奴なんかと!」「絶対に!」「仲良しなどではないぞ!」
そう叫んだ瞬間だけ、二人の手が離れる。かなり息ピッタリである。
……そんな所が仲良しだと言われてしまう原因なのだと二人とも気がついていない。
叫んでから、今度は柔道技の掛け合いになる。二人とも武道家の弟子なので体が柔らかく、かかった所で十秒とかからず抜け出てしまう。
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