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第一章 出逢い
1
それだけの理由で受験した私
は、とりあえず、荷物を部屋に運ぼうと、寮を探していたのだけ
ど、どこだろう。何しろここは有名な私立校、校庭が広すぎて、何処にどんな建物があるのかわからないんだ。人を探しては見るんだけど、明日から新学期っていうのに、人っ子一人通らない。
「最悪う」
私は肩から下げている重い荷物を地面に置いた。まだ、この学校に来て間もない私が、迷子だって言うのに、誰一人として、前を歩く人がいないなんて、どうすればいいの。気がつくと地面に倒れ込んでいた。
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