vol.21 告白

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  ハァハァと、息を切らすまっちゃん。 額から汗が流れている。 「悪いな‥。何回も、引き止めて‥。」 まっちゃんは呼吸を整えようと、二回、深く深呼吸をした。 そして、あたしの目を恥ずかしそうに見つめて言った。 「一回だけでいいから、‥‥‥‥くれへんか?」 通り過ぎた大型ダンプカーの轟音で、途中の言葉が、よく聞こえなかった。 あたしは 「え?」 と、訊き返した。 まっちゃんは、困ったように顔をしかめ、もう一度、言った。 「一回だけでいいから、お父さんて呼んでくれへんか?」  
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