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鼓動が大きく速く、飛び出しそうなくらいに高鳴っている。
驚くあたしを気遣うように、星那ちゃんは話を続けた。
「さっき、涼からメールがあって、セナ、電話してんけど‥。」
信号待ちをしていた涼くんは、ふと、目の前に停まっている車に視線を遣った。
すると、助手席に波琉にそっくりの人が乗っていた。
声を掛けようと足を踏み出した途端、信号は変わり、車は走り出した。
横顔だったけど、あれは波琉だと、涼くんは断言した。
星那ちゃんは、そう説明した。
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