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駅まで送ってくれた波琉は、植え込みに咲く青い花に目を遣った。
小さな可愛い花びらを、風に揺らしている。
「知ってる?この花。」
「見たことあるけど‥、分かんない。」
「はい。まりんの花♪」
波琉は茎を一本手折ると、青い花を、あたしにくれた。
「勝手に折ったりしたら、あかんやん。」
「ダイジョウブだよ。てか、変わんねーな。その真面目なとこ♪」
彼は、楽しそうに笑って
「これ、マリンブルーって名前なんだって。」
と、教えてくれた。
「マリンブルー?」
「そ。だから、まりんの花。」
あたしの指先で、小さな青い花が楽しげに揺れた。
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