月夜の散歩者

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     ある月夜、散歩をしていると、靴が一人で勝手に歩いていってしまったのです。  そして、  ふと気がつくと、誰もいない路地を、街灯が、ぼんやり照らしている。  そこにいるはずの僕がいなくて、ただ靴が、先を歩いてくのが見えるのです。 ……  そうなのです。  どうやら僕はすっかり消えてしまったらしいのです。  これは一体、どうしたことでしょうか。  靴が、  一人で勝手に歩いていってしまったのです。      僕は途方に暮れて夜空を見上げました。  Blue Moon.―― (今夜の月は、なんだか青く見えます)  
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