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普段、ボーッとしている主人が急に目を輝かせた。
何だろう。
「明日、釣りに行こう……!」
釣り?
普段のんびりしている主人が元気になるなんて、よっぽどだ。
釣り……侮れない。
「明日、4時に起こしてね」
ゲッ!?
「わか、りました」
本当に起きるのか、この人?
いつも起こしても起こしても二度寝して、遅刻ギリギリに出かけるのに。
――――――
「ご主人、ご主人!時間だよ」
午前4時。
ゆっさゆっさと自分の持てる力を使って起こすけど、やっぱり起きない。
「もー!釣りに行くんでしょ!?」
ガバッ!
「ぅえっ!?」
“釣り”という言葉に反応したのか、全く動かなかった身体が一瞬で起き上がった。
その後も、いつもとは考えられないほど素早く行動して。
気がついたら、漁船に乗っていました。
fin.
携帯、漁船初体験。
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