第一章

2/3
前へ
/5ページ
次へ
俺の先祖ってのは何かと言うと元祖は猿でそこから北京原人やジャワ原人てのに進化して更にクロマニヨン人やネアンデルタール人へと変化してった まぁこの辺りは全人類に共通して言える先祖ってなるからつまりは祖先て形容が適切かもな そんでうちの先祖がいつ頃有名になったのかと言うと古くは源平時代に遡る 清和源氏の一門武田氏が一番古い先祖だと祖母は言ってた だから綱吉時代の老中柳沢吉安もかなり遠くは有るが親戚筋になる なおうちの母方の家系にはこの時期に活躍した同じく清和源氏の一門新田氏の後裔で江戸幕府を開いた徳川氏へと続いて行く 一番近い先祖ってのがこの徳川家康の六男で越後高田七十五万石の大名松平上総介忠輝になる だが同時にその家老で有った大久保岩見守長安の血も同時に引いてる つまり大久保岩見守長安の娘が松平上総介忠輝の子供を産んだその末が俺の母方の一番近い先祖って訳だ この大久保岩見守長安は元は甲斐武田氏の家臣で浪人時代に小田原藩主大久保氏に入り婿した結果徳川氏に士官するつてを得る ここで奇妙な偶然なんだが徳川氏つまり家康の先祖も元はと言えば松平氏に入り婿として入り頭角をあらわすんだよ 一度有る事は二度有るの典型的なパターンかもな そしてうちの母方統計的に見ると大半が逆玉つまり入り婿が圧倒的に多いんだ 血筋は争えないって事かもな 唯一の例外は今は亡き母方の祖父だ 祖父は唯一嫁を貰い成功したか?は不明だがそれなりに遺族に何かしらの遺産は遺してくれた この祖父の顔ってのがまた肖像画の武田信玄をそのまま実体化させた様な出で立ちで幼心にもえらく迫力を感じた 俺は身内の中でこの祖父が一番気が合ったんだよ 祖父と孫の関係と言うより年齢の離れた親友的関係だった 喫煙や飲酒等の手ほどきも祖父から受けた様なもんだし バサラ精神と言うか傾奇者精神て言えば良いかなそう言う人生的な影響も多分に受けてる 武田信玄の出で立ちに前田慶次郎の華やかさを足したのがうちの祖父だった おまけに雲の様に自由奔放で俺以上に神出鬼没かつマイペースな祖父だった ただやたらに子作り励んだらしいこの辺は家康の血筋の影響かもな そして徳川氏の血筋と同時に江戸城を築いた太田道灌の血筋も引いてる つまり源平問わず武家と言う武家の血を集中的に引いてるんだうちの家系は だからかな知らず知らず俺の周囲には戦いが絶えないのは
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加